2007年04月02日

最後の日に何を願うだろう

...何時だって〜あなたといる〜とー♪.....
「う〜、むぅぅ」。いつものように起きる。なんて事ない朝。これからまたなんて事ない一日が始まる。
「ふぁあぁ...」ガタンゴトン。電車に揺られ眠い目をこすりながら勤務先へ向かう。
(鬱だなぁ、なんかないかな。)そのときだ。空が真っ赤に染まり、目の眩むような光がさしてきた。その光は皆を照らした。そして交通機関も全て停止。だが誰一人として不平不満を言う者はいない。それほど異常な出来事だった。
間もなく空に球状の、何色ともつかないモノが浮かんでいるのに気付いた。そして心へ話しかけてきた。
(「皆へ告ぐ。明日太陽が上る時、皆が一番願う願いを叶える。」)
すると瞬く間にいつもの日常に戻った。だがみな仕事どころではなくなっていた。(私達の願いは何か)このことで世界中でかつてない騒ぎが起こっていた。全人類を動かす説得力があの出来事にはあった。明日の朝に一体私達はどうなってしまうのか。期待と不安が渦巻く。
そして世界中ではあっという間に争いが起こった。自分達の思想を全世界に広める、貧困や悲劇のない国に、全人類皆息絶えろ、など皆自分の欲望のみを願った。
考えれば分かる事だ。皆が皆、皆のためを願うなんてあり得ない。皆、自分の私利私慾のためにこの千載一遇のチャンスを使いたいと思っていた。
各地では互いに殺し合いが起こり、考えの合わない者達は互いに憎み合い、この一日で世界は全く変わってしまった。
夜が来たが、皆眠らなかった、いや、眠れなかった。明日どんな願いが叶えられるのだろうか。自分はどうなってしまうのか。昼間はあんなに自分の主張をぶつけ合っていたのに、暗くなると、皆保身を第一に考え、期待より圧倒的に恐怖が勝って来る。そして一番長い夜が過ぎ、太陽が上ってきた。
空が昨日と同様真っ赤に染まり、目の眩む光がさし、あの球体が現れた。それは昨日より神々しく、皆が本能的に平伏した。そして心に話しかけてきた。そのとき全人類は皆精一杯自分の願いを願った。ただただ愚直に、真っ直ぐに。人類はこの時初めて皆平等になった。そして...
(「皆の願いは聞き届けた。その願いは...」)
.........街が静かだ。聞こえるのは鳥や動物達の声のみ。地球は、久々に静寂を取戻した。
そう、全人類は消えた。皆の願いによって。人類以外の全生物達の願いによって...
posted by 快晴ナリ at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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